独立してご自分のスクールを開こうとお考えの方へ。

最近よく

「今働いている学校/塾を辞めて自分で教室を開きたい」

という方たちから会って話を聞きたいというお申し入れをよくいただきます。

教育からギフトへを掲げ教科指導・イベント・ツアーなどに取り組む私たちの活動に関心をお寄せいただき、このようなお話をいただくのはとってもありがたいことでうれしいです。

2年くらい前まではこのようなご相談をいただく度にうれしくなってお会いしていたのですが、でもそれから実際に独立した人、独立に向けて具体的に動いた人って本当に本当に少ない。概算で3%以下。

そんな経緯もあって、最近はまず

「事業計画はありますか?簡単なものでもOKです」

とお伝えするようにしています。

すると、これだけで90%以上が脱落しちゃいます。

ニントモカントモ。


でもせっかくよい機会なので、お会いしたら伝えたいなということをここに書いておこうと思います。参考になればうれしいし、おもしろいスクールが増えたらたのしいので。

まず大手学習塾で働いているような人たちなんかは、迷わず動いちゃえばいいと思います。

大手の教場で正社員として進学や募集の成果を出してきた人というのは、それだけ業界全体の10%未満しかいません。通用しないわけがない。

ちなみに学習塾における「業界全体」というのはどれくらいの規模かというと、法人・個人合わせて全国に約50,000事業所、従業者約330,000人というくらいのものです。

ただし、1年お客さんが来なくても食べていけるだけの生活資金は準備してくださいね。

業界未経験者はまず勉強してください。

経営ではなく教務の勉強です。

大手塾でアルバイトとかされるといいと思います。

※ちなみに開業までを下積みと考えると、私の場合下積み期間は13年間です。


独立を意識してあれこれ情報を探していると、きっとほどなくして「学習塾開業セミナー」というやつにあたると思います。いろんなものがあるようなので注意してくださいね。

実は私も、開業まもない頃にそのひとつに参加したことがありました。当時私のスクールにはまだ数人しか生徒がいなかったのですが、すべきことは山のようにあり自分なりに必死で忙しくしていました。そんな最中だったので外に出るのはあまり気が進まなかったのですが、お世話になっている方からのお誘いだったので行ってみることにしました。

そのセミナーは主に集客と収益性に焦点を当てて展開されていました。参加者の方々にどんな背景があるのか具にはわかりませんが、既に同業他社で専任講師として働いており開業に興味をもたれている方や他社のFCで開業している方、そして異業種で働いているが新たに教育を仕事にしようと開業を希望している方等がいらっしゃるようにお見受けしました。

質疑応答の様子から指導経験のあまりない方が多かったように感じます。そのような方たちに、「学習塾開業セミナー」と銘打って本論として話される内容が集客・収益の話。それはつまるところ開業した人間の幸せ(食えるかどうか)についての話であって、生徒・保護者にはあまり関係のないことです。

「開業をしようという人間が、自分ではなく他者を幸せにするという意志があるか、その実力があるか、その努力をしているか」

という点を問うべきではないかと感じその点をセミナー講師の方に質問しました。

回答は

「それは個々の良心の問題」

というものでした。

「一生懸命勉強する人もいれば、ぜんぜん知らないような人もいる」

と。

これは開業サポートをする立場の方の発言としては無責任なものであると思いました。

経営者ぶって子どもが何にぶつかっているのかを専門的に知らず、指導は素人学生に任せて講習では10万円を超える講座を「提案」する。私の価値観ではこれは詐欺です。

既に存在している塾の中に「一生懸命勉強する人もいれば、そうでない人もいる」という状況があるのは仕方ないかもしれません。

しかし開業セミナーという場が新たな参入に立ち会うものであるならば

「しっかり勉強して、子どもを幸せにする実力を備えましょう。そして自信をもって提案しましょう」

と伝えるべきではないかと思いました。

「先生の当たり外れ」という言葉がありますが、このようなセミナーによって生徒や保護者にとってギャンブル性が高くなるような市場形成をされては大変迷惑です。

業界に身を置く人間としては恥ずかしいことですし、子を持つ親はまちがいなく失望するでしょう。

ということで、まとめると

  • 独立したくて既に大手で成果出してる人は事業計画作って資金準備してGO!
  • 業界未経験者は経営じゃなくてまずは教務を勉強!大手でバイトもおすすめ!
  • 開業セミナーはいろいろ。参加される場合はご自身の軸をきちんと言語化してから。相手にとってはビジネスの場でありあなたはわざわざ出向いてくれるお客さんなのですよ。

です。


おもしろいスクールが増えることをたのしみにしてます!